いつのまにか過ぎ去った桜の季節へ


Prologue.



『・・・それで先輩、
 明日のことなんですけれど・・・
 あの、先輩・・・聞いてますか、』

いつしか僕は、机の上の写真立てを眺めていた。それは、麻由の写真。麻由の記憶探しの手助けにと、僕が悲恋桜の前で撮ったものだった。

けれども写真は春が過ぎるたび、色褪せてゆく。
もしかすると、麻由の思い出も時とともに薄れてしまうんじゃないか、僕にはそのことが恐かった。

『先輩、』

そうして、僕はようやく麻美からの電話が続いていることを思い出した。適当な言い訳で謝った僕は、逃げ出すように、受話器を置いた。



◆



Where have all the Flowers gone?

- "Mami" in the season of the cherry blossoms -



◆



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